2007年06月14日

夜の繁華街では似たような光景が

蛍の乱舞

去る6月9日土曜日、会議の終わった夕刻でした。急に思い立って蛍見物へと家内を誘い出したものです。

地名を申し上げると、混雑に拍車をかける事になってはいけませんので差し控えさせて頂きます。

蛍で有名な所で地名は良く聞く場所ですが大よその事しかわからない為にカーナビを頼りに約一時間くらいでしたでしょうか。

小さなダムの近くですので当然夜道は真っ暗に近く、駐車場はあるものの草はボウボウで満車状態。

当然蛍を見に来てるわけですから、街路灯もあっては困りますし警備の方々もおられますが全てが真っ暗。

車から降りておぼつかない足元を確認しながら目が状況に慣れるのに暫し時間が必要なくらいでした。

多くの家族や若い二人連れが行きつ戻りつする中を蛍が飛び交う川面へと近づきました。
子供たちの大きな歓声の先を見るとほの走る光が尾を引きつつ流れる様はまさしく昔の幼い頃の光景と何変わるものはありませんでした。

ただ、川の法面がコンクリートの硬い厚い側壁に変っているくらいでしょうか。

遠くに見える都会のきらめきを傍目に暗闇の草むらに舞い飛ぶ幻想の蛍に目を凝らす時、都会の片隅での出来事にすぐには自分の感激を重ねられない思いが致しました。

自然を失った、或いは遠ざかった者達には、戻る事に躊躇があったり戸惑いがあったりするものです。

都会の喧騒が体に染み付いた我々にはもう隔離された別世界の事になってしまったのでしょうか。

そこかしこに体に纏付くように飛び交っていた蛍を眺めていた昔とはやはり大きく隔絶の時間が存在しているようです。

蛍籠や、手作りの紙袋の中に納まった蛍をそれは大事に家まで持ち帰ったものです。時には手のひらに載せたりして。

梅雨前線が北部九州にまで到達しました。
湿度90%以上のところを好むようですから絶好の蛍見物の時期といってもいいかも知れません。

人間と違って蛍の世界はメスが交尾相手のオスをおびき寄せるための幻想的な光のようです。

そういえば、夜の繁華街では似たような光景が繰り広げられるといえば言いすぎでしょうか。

煌びやかなファッションと光り物と厚化粧に彩られた女性たちが、千鳥足で徘徊する男どもをおびき寄せているようにも見えない事はありませんが。

暫しの蛍見物の後、何事もなかったように都会の喧騒に舞い戻る自分が如何にも自然体で不思議な気がしないでもありません。



Posted by mister_kei0918 at 07:23│Comments(0)
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