mister_kei0918

人を信頼する心

最近は信じた余りに裏切られたの、捨てられたの、騙されたのが多い時代です。
色んな人間との係わりや接点が極端に増えてきた現代は人の信じ方にも努力や勉強、節度が必要な時代に成ってきました。

私どもは本来、人間は信ずるに足るものだと教えてもらいましたし、心は通じるものだと思ってきました。

でも、世の中の仕組みや広がりがそうではない社会を作り出し混沌の世界が出来てきました。

日常の付き合いが限られていた時代から、車やネットの出現や移動手段の高速化、時間短縮、また就職や旅行、転勤による移動がとても広いものになりました。

言葉や物の考え方や文化の違う人々、国内国外を問わず簡単に接点が作れる時代の到来です。

そして経済面からも誰かがが公言してましたが「人の心は金で買える」、それが悲しいかな現実の姿になっています。

金を儲けるには手段を選ばない、遠慮がない、容赦がない時代になりました。

情報が氾濫し、正しいもの、紛いもの、陥れようとするもの、明らかに金銭目的の騙しの類、見分けがつかなくなりました。

フェイス　トゥ　フェイスの時代は顔色や声、表情や言葉を見ていればおおよそ信じるに足る人間かの判断がついたものです。

その方法も陰湿化、巧妙化し「騙しのテクニック」なるものが公然と横行する時代です。

また、人のいい人ほど、人を信じようとする善良な人間ほど、落とし穴や罠に落ちているようにも思えます。

これからの時代、人を信頼しようとする心と、信頼に足る人間なのかを見極める訓練が必要なようです。

もたらされる情報は一歩踏みとどまって、吟味をする、或いは念押しや「本当にそうなの」かを自分でも見極める習慣が必要なようです。

人を直に信じる事のできない社会、猜疑心の渦巻く世界は嫌なものです。

でも社会がそんな風に進んでしまいました。
現実からの逃避は出来ませんし、上手に生きる手立ては自分で見つけねばなりません。

或いはそんな時代だからこそ、努力で見つけた幸せはより深いものになるようにも思えます。


『人から信頼される人は、人を信頼する心の強い人である。木原武一（評論家） 』

『愛は信頼の行為である。神が存在するかしないかはどうでもよい。信ずるから信ずるのである。愛するから愛するのである。たいした理由はない　ロマンロラン　（フランスの作家）』